社説・まちづくり的考察ー文化に向き合うとき

この6月22日富士山のユネスコ世界文化遺産登録が決まり、富士五湖地域はもとよりお膝元でもあるこの山梨も、にわかに活気づいている様子が伺えます。

このように世界中から注目を受けると、純粋な文化への共感の広がりとは別に、それに同調した経済効果を期待する、認められたという本質から外れる傾向が強くなりがちです。

三保の松原まで含んだ「信仰の対象と芸術の源泉」と評価されての登録は、裾野まで広がり左右対称な富士山の心揺さぶられる視点場でもあるこの八ヶ岳山麓としても、文化に向き合うには絶好の機会と言えます。

かつて八ヶ岳信仰で賑わっていたこの地としては、自然を元にする文化形成が地域づくりには欠かせない要素といえ、今までの文化に向き合い、今後は何を推し進めていけばよいか考えなおすことを求められたような気がします。

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楽しみや生きがいの仕組みづくりがまちづくりであるとも言え、多くの人が様々な形で地域の文化に向き合える複合的要素のある場作りが、今後の地域形成にはとても大切な要素と言えそうです。

まちづくりに関わる側としては「既にあるそういった施設やイベントを、どうやって地域に根付かせていくか。」「文化に向きあえず荒廃してしまった場をどう立てなおすか。」「新たに築くときの基本をどこに置くか。」などが浮かびますが、地域の皆さんが、それぞれの向き合える分野で文化に向きあうと、色々な改善策が見えてきそうです。