ひとことネット講座ーネットでまちづくり2(広報)ーブログとSNSの違い

ブログはテーマさえ決めれば個人や組織にとらわれること無く、テーマでまとめていくことの出来る情報発信媒体といえます。

SNSは個人や組織が相互コミュニケーションを行うためのもので、ブログの単発的な記事を元にするコミュニケーションや、画像や動画を元に共感や議論を呼び起こすことができる、ネット上の実社会と捉えることができます。

何れも使い方は向き合った個人の解釈に寄るところが大きくはありますが、そう捉えることで、客観的かつ社会的で前向きな投稿を求められることになります。

プライバシーの設定や、グループの公開非公開などで、更に深い共感を持つ者同士の、踏み込んだコミュニケーションの場としても使うことが出来るのが特徴です。それも実名の延長にあることなので、一定の秩序を持ち、前向きなまちづくり行為の促進につながると言えます。

ブログにしてもホームページにしても、手を挙げて前に出る者だけが目立つ存在として表現する場と言え、実名SNSこそがその中間を取り持つ潤滑油のような、万人が取り組む要素を兼ね備えた、コミュニケーションの道具として、日々使われています。

まちを学ぶシリーズ5ーこだわりの北野天神社の歴史

 小井詰氏の伝承

前回、小井詰氏は、北野天神社の神主であると同時に、小淵沢村の開発領主的な存在として井詰湧水の水利権を通じて地域に政治的影響力を行使してきたことを述べてきた。今回、小井詰氏の伝承を通じて、その姿を考えてみたい。

その伝承のすべてに共通しているのは、漂泊・逃亡して、この地に隠棲するという伝承である。

伝承一 平忠常を平定した源頼信が甲斐国に退在し、永承年中(一〇四六~一〇五三)この地に隠住、安元二年(一一七六)泉原に移り、姓を小井詰と称したという。

伝承二 泉親衡(いずみちかひら)は、建暦三年(一二一三年)鎌倉幕府御家人で信濃源氏の泉小次郎親衡が源頼家の遺児千寿丸を鎌倉殿に擁立し執権北条義時を打倒しようとしたが失敗し、逃亡行方不明となる。親衡は北野神社に隠棲、神主の跡目を継ぐという伝承がある。

伝承三 小笠原分流十三世・吉基は、入贅(にゅうせい)(入婿)し神主になる。初祖小笠原長清より十三世に該当する者に松尾小笠原(伊那)の小笠原宗基が存在する。宗基は戦に敗れ、永正三年(一五〇六)、行方不明となる。宗基と吉基は、「宗」と「吉」の一字が異なるが同一人物の可能性がある。この真偽は別にして、現在も北野天神社の梅鉢の家紋と小笠原氏の三階菱の家紋を使用しており、小笠原氏から北野天神社の神主に迎えていたと思われる。

伝承四 諏訪頼有(すわよりあり)は、応永十八年(一四一一)諏訪上社十一代大祝に即位し、翌応永十九年に北野神社へ鰐口(わにくち)を奉納されたと見られる。ところが、奉納した頼有は、永享元年(一四二九)諏訪を去り、同年甲斐にて死去している。

以上見てきたように、北野天神社には敗残者である隠棲者を迎え入れる伝承が積み重ねられている。加えて、伝承一・二・三はルーツを名門源氏に求め、小井詰氏は貴種尊重の権威を保持してきた家系である。

いったいなぜ、逃亡・隠棲者を保護する伝承があるのだろうか。寺社には、世俗権力を排し、追捕された者を保護する宗教的権威を保持するアジール(庇護聖地)という伝統がある。

北野天神社はアジールという伝統的権威を堅く保持し、隠棲者保護にこだわり続けて来た神社であったと思われる。

このように考えることができれば、菅原道真が祭神として祀られたのは、無実の罪によって太宰府に流された菅原道真を隠棲者の守護神として信仰されたためである。小井詰氏が進藤氏を伴い、京都を追われ、菅原道真の神像を持って来たという伝承が残されているが、久保地区で唯一一軒のみの小井詰姓と進藤姓の置かれた集落状況を見るとあながち荒唐無稽とも言えないような感じがする。

小井詰氏は、源氏の血筋を繫ぎ重ねてきた家門の政治的権威をバックに、逃亡者・隠棲者を保護するという宗教的に高いステイタスを持ち、北野天神社の宗教的権威を村の内外に示してきたと思われる。

正応三年(一二九〇)浅原為頼が禁中に乱入し、その追従者が隠棲し、今井氏(上笹尾)を名のるという伝承があるのは、アジールという価値観が小淵沢地域一帯に共有されていたのであろう。

市民投書ー夢であいましょう

 ペット・ロス

この春、愛犬が死んだ。共に暮らした14年と8ヶ月。例年になく厳しかったこの冬を通り抜け、八ヶ岳山麓にようやく遅い春が訪れようとする時、その春の暖かい陽の光や、やわらかい空気にバトンを渡したかのように逝ってしまった。

15年前、私たちの美術館を訪れる人々を温かく愛想よくお迎えする看板犬にと勝手なイメージを抱いて飼い始めたのだが、これが全く期待に反して、見知らぬ人には必ず吠えてしまうのでお客様の前には出せなくなってしまったのである。これは常に家族を守るために警戒を怠らないという行動だったのだが、いずれにしても美術館の看板犬にはなれなかった。それでも私たち家族に対しては、極めて愛情深く、かつ従順であった。又、人間に対して余りご機嫌伺いすることのない孤高の雰囲気があり、そのことで逆に家族の中では一番の存在感があったように思う。

愛犬の死は私たち家族に痛い悲しみを与えた。私自身も、その死から数ヶ月経った今でも、時折その痛い悲しみに襲われることがある。人の死に直面してもめったに感じたことのないこの心の悲しい痛みは何なのか。

人と人との間の良好な関係は、お互いの愛情や信頼によって維持されるが、時としてそれ以外の複雑な感情に左右されてしまうことも多く、良好な関係を継続、維持するのは本当に大変である。これと比べると人とペットの関係は、はるかにシンプルでしかも真っすぐである。人と人との間にあるような、恨み、妬み、憎しみなどの感情はないと言っていいたろう。あるのは、「愛」と「信頼」の通い合いのみで成り立っている純粋な関係なのである。これは人間の関係で言えば、お母さんと幼子との関係に近いのだろうと思う。だから、愛犬などの死に直面した際の精神的ダメージは、それこそ『ペット・ロス症候群』という病名があるくらい深くて大きいものなのだ。

太古の昔から、犬は人と共に暮して来た。これは、時として邪悪になったり、乱れたりする人の心が、平穏で良好に保たれるようにと神様が人間に与えてくれた大きなプレゼントだったのかもしれない。

小淵沢絵本美術館・望月平

小淵沢駅舎・駅前広場整備事業 平成25年度前半の動き

小淵沢駅関連整備事業について、前号でお伝えした3月17日の市民説明会、その後の動きは、左図想定スケジュー

ル(同説明会資料の一部)にあるように、駅前広場整備に係る実施設計業務の発注、JR東日本と駅舎実施設計の協定締結、東京芸術大学との本事業における連携の委託が、それぞれ実行されています。

今後の予定について、小淵沢駅周辺地域活性化に係る調査研究業務では、小淵沢周辺地区都市再生整備事業推進委員会を前に、ワークショップによる意見収集を予定しているとのことです。

調整役の市当局としては、スケジュールに則った上での様々な要因への対応を求められ、更に市民の理解納得を獲得していくという、調整が難しい事業です。

地域としては将来に渡り駅はまちの印象であり、暮らしに影響のある決定事項です。それぞれが向き合い理解を深め、地域づくりの大切なきっかけと捉えたいところです。

社説・まちづくり的考察ー文化に向き合うとき

この6月22日富士山のユネスコ世界文化遺産登録が決まり、富士五湖地域はもとよりお膝元でもあるこの山梨も、にわかに活気づいている様子が伺えます。

このように世界中から注目を受けると、純粋な文化への共感の広がりとは別に、それに同調した経済効果を期待する、認められたという本質から外れる傾向が強くなりがちです。

三保の松原まで含んだ「信仰の対象と芸術の源泉」と評価されての登録は、裾野まで広がり左右対称な富士山の心揺さぶられる視点場でもあるこの八ヶ岳山麓としても、文化に向き合うには絶好の機会と言えます。

かつて八ヶ岳信仰で賑わっていたこの地としては、自然を元にする文化形成が地域づくりには欠かせない要素といえ、今までの文化に向き合い、今後は何を推し進めていけばよいか考えなおすことを求められたような気がします。

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楽しみや生きがいの仕組みづくりがまちづくりであるとも言え、多くの人が様々な形で地域の文化に向き合える複合的要素のある場作りが、今後の地域形成にはとても大切な要素と言えそうです。

まちづくりに関わる側としては「既にあるそういった施設やイベントを、どうやって地域に根付かせていくか。」「文化に向きあえず荒廃してしまった場をどう立てなおすか。」「新たに築くときの基本をどこに置くか。」などが浮かびますが、地域の皆さんが、それぞれの向き合える分野で文化に向きあうと、色々な改善策が見えてきそうです。

7・27(土)午後3時から午後8時半-第35回八ヶ岳ホースショーinこぶちさわ

すずらん祭りの前に、「馬のまちこぶちさわ」を代表する夏祭り、八ヶ岳ホースショーが開催されます。

こちらは北杜市小淵沢総合支所内に小淵沢の各団体により構成される実行委員会(☎42-1119)を置き、準備が進められています。

山梨県馬術競技場において開かれるこの催し。障害馬術コンテスト、イベント広場、ヒーローショー、引き馬体験、ホースショー、1500発花火打ち上げなど、馬尽くしの一日を、皆様で堪能してください。

8・14(水)午後2時から午後9時-北杜市小淵沢駅前通り商店街 第28回すずらん祭り

「まつり」といってもいくつもの意味合いの「まつり」という字がありますが、何れも「まちづくり」に欠かせない歴史を、地域と共に築いて来たものです。

中でも多くの市民に馴染み深いのが「夏祭」ではないでしょうか。開催日のみならず事前準備まで含めて、まち全体の賑わいが見えてきます。

すずらん祭りは小淵沢のお盆8月14日に行われ、祭りを前に、商工会青年部を中心とする、すずらん祭り実行委員会では、準備が進んでいます。

太鼓や神輿、盆踊りなどの練習、保育園では子供手作り提灯、その他様々な地域総出の、お祭りならではの光景です。

7・21からは、左のポスターにもある、提灯が商店街の軒先に隅々まで飾られます。この提灯が飾られると、涼しい小淵沢のまちにも夏が訪れたと季節を感じさせてくれます。

老若男女、太鼓を手に駅前通りを練り歩く、練り込み囃子(ばやし)は、初心者大歓迎で参加者を募集しています。

☎36-3155(宮沢)

他にも地域の淵の音太鼓演奏や、ジャズバンド・ダンディーズによる演奏ほか、ご当地○×クイズや大抽選会、引き馬体験、フリーマーケットなど、どなたが来ても楽しめる様な盛り沢山な催しです。

賑わいと懐かしさとを感じに、商店街までお越しください。  ☎36-3115(実行委員会)

いいこと探訪5 薮内正幸美術館・㈱エンウィット 「北杜野鳥MAP」

 野鳥からのつながり

八ヶ岳や南アルプスに囲まれた北杜市には、四季を通じて様々な野鳥が訪れます。

このマップは、はじめての方にも気軽にバードウォッチングを楽しんでいただけるよう、地元の方々と探鳥地や野鳥

関連施設をまとめたパンフレットで、山梨東京のいくつかの施設で無料配布されています。

この企画は小淵沢町の(株)エンウィットと白州町の薮内正幸美術館によるもので、動物細密画家・薮内正幸さんのイラスト提供と、市内の野鳥や自然に関わる方々や組織の編集協力を受け制作されました。

観光業を主体としたマップやガイドブック的なパンフレットの多い中、野鳥という切り口でまとめられた貴重な資料でもあります。

MAPを広げると薮内正幸さんの精密で美しい鳥が散りばめられ、鳥に添えられたQRコードからはスマートフォンなどでその鳥の鳴き声を聞くことができます。

野鳥や自然と親しむことのできる自然観察会の情報や、施設や場所の情報もまとめられていて、野鳥と親しむきっかけが満載です。

野鳥マップというきっかけで市内の野鳥や自然に関わる方々が連携することが出来たこの企画は、「まちづくり」という言葉を掲げずにも自然体での大切な地域づくりに貢献しているものです。

自らの興味の強い分野で地域のことを考えると、地域づくりに大きな一歩を踏み込むことが出来そうですね。

(まちこぶ広報)

是非、北杜の野鳥と人に会いに来てください。

地方自治はおもしろい2-地方分権のはなし

2000年4月1日は地方自治にとって画期的な日でした。地方自治法の大改正をはじめとする地方分権一括法が施行され、明治以来続いてきた国と地方の関係が「上下主従」から「対等協力」の関係に変わった日だからです。日本は戦後の民主化を経ても、とても強い中央集権の国が変わったのです。2000年当時、「自分たちの地域のことは自分たちで決める」ことができるようになったのだと私を含め多くの人たちが語っていました。しかし、役所や役場の職員たちの多くは「地方分権改革が行われても、何も変わらない」と思っていたはずです。

時間が経つにつれて地方分権で自治体は「変わる、変わった」と考えていた自治体の職員と「変わらない」と思っていた自治体の職員では大きな差が出てきてしまうことになります。分権改革は一方で自治体の自立を促し、仕事のやり方も変わり、権限も次第に増えてきました。そして、国や県をあてにするのではなく「自力で自治体を経営する」できるかどうかで、自治体間の大きな格差を生み出していきました。

自分たちで政策を開発し、行政を改革していく自治体が現れる一方で、職員の能力を高める努力を怠たり、地方分権の意味を理解していなかった自治体は「だれも助けてくれない」ことで立ち往生となってしまいました。

「自分たちの地域のことは自分たちで決める」ことを実行していこうとすれば、自治体改革を進め、地域の課題に正面から向き合わなければなりません。そのためには政策をつくるとき市民が何を考え、何を必要としているかを的確に知る必要があります。それをどう汲み取るのかその方法を見つけ出すことが必要になってきます。それとともに、市民、議員、長、職員の間で「合意」を図るためには互いの間での議論が本当に行われているかが問われます。

それは「地域の政治を変える」ことを意味します。これまでのように行政内部だけで決定し、議会に諮ってもきちんとした議論も行われずに政策がつくられていく、そういう過去の政治から抜け出ているのかどうかを市民は監視している必要があります。

地域の課題について行政だけではなく、市民が議論に参加しようとすれば、情報を共有し、同じレベルに立って議論がされなければなりません。「情報のないところに議論なし」といわれるのですが、行政が収集した情報を整理し、分かりやすく市民に知らせているのかどうか、市民が知りたい情報はすぐに取り出せるのか、市立図書館の中に市の発行した調査や統計、あるいは計画書などが系統的に揃っているか、公の会議がどこまで公開されているかも含め、情報の取扱いはとても重要で、その状況を見ただけでその自治体の質が分かるといっても過言ではありません。

まとめれば、「市民が市の政治に参加する仕組みが整っているか」、また、「その前提として情報共有を目指した取組みがされているか」の二つがとても大切だということです。

 

 

著者紹介:  西寺雅也氏

名古屋学院大学経済学部総合政策学科教授・山梨学院大大学院非常勤講師・前多治見市長。

平成24年3月まで、山梨学院大学教授として山梨を拠点に、北杜市内にも市民講座の講師として度々通われ、この地への理解も深い。