先輩からお訊きしーこぶち新聞の時代

「SLC56126」の歴史 をご寄稿いただいた清水競さん(大正九年生)より、原稿を頂戴する際に、こぶち新聞当時のことをはじめ、幅広い小淵沢に関するお話しをお聴きすることが出来ました。

「こぶち新聞」は昭和22年から昭和29年まで全125号に渡り、宮沢純太郎さん浅川安行さん清水さんほか、様々な業種の旧小淵沢村青年層が中心となり発行されていました。戦後の食糧難の時期に新聞を発行しつつ、野菜市場など現在の農産物直売所のような地域活性になる取り組みを行い、その売上をもとに楽団を呼んだり、運動会を開いたりしていたそうです。

こぶち新聞の後に発行されていた「たかはら」(主幹 小林潤三氏・昭和45年から54年全50号)は、清水さんたちの手により平成23年に縮刷版が発行され、今もまだ手に入れることができます。こちらも町内を中心にあらゆる分野の情報が掲載され、「こぶち新聞」の縮刷版とともに、小淵沢の歴史を知るためには欠かせない貴重な情報源といえます。

地域を盛り上げる若い力をこの両紙になぞり、しっかりと小淵沢を捉え、本誌のような情報誌の本来の役割りの在処を同世代と共有することからも、地域が元気になる要素が見出だせるのではないかと、身の引き締まる思いに駆られました。 (広報・長坂治)