小淵沢駅舎・駅前広場整備事業ー平成25年度後半の動き

北杜市役所まちづくり推進課は12月定例市議会において、「市はJRと小淵沢駅舎改築の実施設計の交渉を重ねる中、その完了予定の平成25年度末を26年7月末予定に延期する旨」説明しました。基本設計に関しては、平成25年3月17日の市民説明会以後目立つ変更の無い状況ですが、実施設計の交渉の中で基本設計も含めた調整が行われています。

実施設計完了時には、この先数十年の小淵沢駅周辺の構図が明らかになるとも言え、関心が高まると思われます。今まで市民の声を市民説明会やワークショップの場で集めてきた市当局は、具体的な計画が定まりつつある中、早い時期での小淵沢駅周辺地区都市再生整備計画事業推進協議会を検討しているとのことです。

交流の源となる駅舎及び周辺整備になるため、スケジュールに沿った進捗以上に、長期的に地域のためになる整備内容の質も、市側の調整に期待したいところです。駅舎や周辺の「使い勝手の検討」を多くの地域住民と話し合うことは、住民の誇りと愛着を増進させることになり、地域活性化に欠かせないことと感じています。

小淵沢文化協会よりー小淵沢地区文化祭について

1.平成25年度の文化祭

第8回(通算51回)小淵沢地区文化祭は平成25年10月26日 (土)と27日(日)の2日間にわたって生涯学習センター小淵沢を会場に開催されました。出展作品約2000点、芸能発表参加者200人来場者は延べ1500人という大規模のものでありました。

人間の行動はすべて思いによって導かれます。行動とは表現すること。思いは心の叫び。心の叫びの表現には小説、詩、短歌、俳句、絵画、書、彫刻、写真、陶芸、手芸、料理、園芸、工作、華道、茶道、舞踊、器楽、声楽、演劇など様々な方法があります。

町内にはこうした表現方法を磨いている人々が多数おり、同好の士が集まってグループを編成し、それらが集まって文化協会を構成しています。現在文化協会には18部門38団体が登録されており活動会員は約500人です。文化祭はこのメンバーが1年間の活動成果を発表・展示する場です。各メンバー・団体は文化祭を目指して日頃努力し力をつけており小淵沢の心の豊かさである文化形成に大きな力となり貢献しております。小淵沢町文化祭への参加は文化協会に登録されていない団体も文協の承認のもと参加ができ、保育園から小・中学校、大学・協賛団体・一般まで参加して開催されております。

 

2.平成26年度の文化祭の開催について

既に色々な場面で知らされている通り小淵沢総合支所が生涯学習センター小淵沢内へ移転します。そのための生涯学習センター小淵沢の改修工事を6月頃から始め平成27年3月末までに移転完了する予定です。

その間、生涯学習センター小淵沢は練習場所としてもまた文化祭会場としても利用することができません。

文協では文化の灯を消すことの無い様どんなことがあっても文化祭を続けようと決意し、教育委員会、総合支所、小中学校、帝京短大、区長会等のご協力をいただきながら調査・検討・依頼をしてまいりました結果、各地区の公民館等の施設を練習会場として利用できるようご協力いただき、小学校を会場として文化祭を開催出来る運びとなりました。

特に小学校は統合小学校創立40周年の節目に当たり、学校と住民の相互理解の促進の好機ととらえ有意義な模様しとなるよう相互に協力して推進致します。

町民各位の絶大なるご理解とご協力をお願い致します。

(小淵沢文化協会会長進藤雅房)

駐在所より 田中富美雄(小淵沢警察官駐在所)ーあんぜん あんしん こぶちさわ

スリップ事故注意

冷え込みが続く毎日ですが、「寒い朝の霜」や「交通量の少ないところでの凍結」など、雪のない時でも早朝深夜は危険ですので、十分注意しましょう。

 

振り込め詐欺(アポ電に注意)

親族を名乗り「風邪をひいて声が変わった」「携帯が壊れて電話番号が変わった」や、信頼ある肩書を名乗る等のアポ電がまず掛かってきます。その後の電話でお金の話が出て、振り込め詐欺に発展していきます。不審に思った時はすぐに相談しましょう。

 

いのしし被害

宮久保地区付近でのイノシシ被害は記憶に新しいと思います。この時期住宅街でも山林に近いところなどは特に注意が必要です。被害を未然に防ぐことは困難ですが、予防のため目撃情報の共有などが出来るように、役場及び警察までご相談又は情報をお寄せ下さい。

 

警察相談ダイヤル☎#9110

リレーエッセイ2 山麓のこの町で暮らすー里山の林の中、谷川の水が流れるー

今から50年前、私が24歳の時、東京オリンピックが開催されました。いい時代が来るのかと期待していましたが、翌年には不況が襲い、証券恐慌がおこり、石油ショック、公害と続きました。サラリーマンの生活を支えている大きな装置もあっという間に崩壊するのだということを目の当たりにしました。

自主・自立の道を創っていかなければと土地探しを始めました。

40年近く前、縁あって小淵沢に土地を得、小屋を建て、いざという時のためにせっせと通い続け、生活の基盤を作ってきました。

15年前、夫が転職をし、同時に生活のために家族で「ほうとう」の店を開きました。

40年近く前の、終の住処に決めた小淵沢町はどんなだったかとお思いでしょうか。駅前商店街の真ん中には、町の知性と品格を表す本屋さんがあり、個人商店の皆さんは居住者を親身になってお世話して下さり、最前線で町の方々との交流を広げて下さいました。車を持たない「足なし」と言われながらも、美しい山河の中で満ち足りて生きてこられました。

小学校の運動場を使って行なう夏祭りと花火。武田節で踊る女性陣の踊りの上手さと生きる自信に溢れた姿、住民の熱気、財の豊かさと文化度の高さに驚いたものです。

その後、いつの間にか都会の商業主義が押し寄せ、ホテル、スーパー、コンビニと八ヶ岳南麓リゾート地として有名になりました。花火も観光資源の一つとなり、主役だった住民も観客に変わりました。バブル崩壊などいろいろありましたが、住民の方々の洞察力と気概で、それでも影響を最小限にとどめたように見受けられました。

しかし、この頃、あちこちで何か都合の悪いことを隠すかのごとく、少子高齢人口減少が叫ばれるようになりました。終の住処を守るという住民一人一人の思いが総意となれば、解決策は生まれると思います。小淵沢の場合、40年前の夏祭りを思い出し、一人一人が裁量権を持てる仕事を作り出し、その上でネットワークのできたあの時代に戻ってみてはと思います。

この町には医院、薬局、個人商店、インフラを支える個人営業の方々と町の歴史を背負って、気概を持って町を支えて下さっている方がいらっしゃいます。40年前に15歳ぐらいだった方々も今や、しっかりと中堅となり支えてくれています。慌てずに、みんなで協力して本格的な自治の町を作り出していただきたいと願っています。

小淵沢町・遊景社・後藤俊子

 

山梨県美しい県土づくりー第3回推進大会参加報告

平成25年11月26日に富士吉田市のハイランドリゾートにおいて、第3回山梨県美しい県土づくり推進大会が開催され、弊社もボスターセッションにてこの瓦版について展示し、他の推進会議参加団体の皆様との交流に参加してきました。

一般県民の皆様の他、この推進会議参加の皆様(専門家18名、NPO法人、住民活動団体、公的団体・事業者、教育機関、行政関係、合計167団体)との交流は、県内他地域の取り組みを知ることができ、自分たちの取り組みにもご意見がいただける、年に一度の貴重な機会になっています。

県をあげての景観まちづくり推進は、近未来の山梨に潤いをもたらすと確信できるもので、ここでの交流から、一歩一歩、地域間のまちづくり連携が始まっています。

いいこと探訪7 エフエム八ヶ岳放送枠ー「北杜市議会だより」

北杜市議会議員の有志により、エフエム八ヶ岳のデイ・イン・ライフ火曜 生活なんでもQ&A (9時 11時 17時 19時)放送枠(45分間)で、議会報告が行われています。

3月6月9月12月の市議会定例会の各翌月に、議案及び代表質問と一般質問の説明から、トピックス的に特に重要と思われる議案についてなど、局のサポートスタッフの方を聴き手に、会派を跨いだ議員の方々との会談形式で、議会の様子が語られています。

持続可能な地域づくりには、市民の政治への関心は欠かすことの出来ないことであると、政治についてご寄稿をいただいている西寺雅也教授の文面にも度々取り上げられていますが、この放送は議会傍聴やCATV中継視聴とはまた違った、市民が政治に意識を持てる貴重な機会と言えそうです。(広報)

地方自治はおもしろい4-市民の感覚が地方自治の鍵

国や地方の政治における民主主義について、直接民主主義と間接民主主義といわれる二つがあります。私たち市民の政治への関わり方、「参加」をどのように実現するかを示すものです。自治体政治は私たちが選挙で選んだ二つの「代表」によって構成される機関によって、日常的には行われています。議会と長―行政がそれです。しかし、法律でも示されているように、自治体とのかかわり方はただ単に選挙の投票で終わりということではなく、直接私たちが行動し、参加するしくみが保障されています。市民の権利としてさまざまな手段を使うことができるのです。自治体政治には代表を選び、その代表に「信託」するという間接民主主義と直接私たちが参加する直接民主主義とが組み込まれた制度になっています。

私たちは選挙で選んだ「代表」に白紙委任をしたのではなく、その「代表」が私たちの意思に反したことを行えば、異議申立てすることもできれば、「代表」を取り換えることも可能です。市民側からいえば、「信託」した代表たちの行動や政治的なスタンスを厳しく監視する。それによって、「代表」は「代表」足り得ているといえます。

市民の政治的な活動があまりなく、議会や行政だけで政治が回っているといった環境にあれば、議員も長、職員は楽なもので、いわば「内輪」の議論で適当な議論で済まし、怠惰であっても、非難されることもありません。そこには緊張感は生まれません。しかし、市民の活動が盛んで、さまざまな問題が提起され、争点化している自治体ではそうはいきません。当然、情報公開や参加のしくみ、そして、説明責任が常に問われることとなり、政治は活性化します。自治体政治にかかわる人たちの間の関係も変わらざるを得ません。

私は経験から、「自治体政治をよくするのも、悪くするのも市民の問題である」ということを実感してきました。鋭い批判や行政のレベルを上回るような専門的な知見を突きつけられることによって、「代表」たちも職員も覚醒すると確信しています。市民と議論することをしないで閉じこもる議会や行政を変えていくことのできるのは、市民の力以外にはありません。これまでの「おまかせ民主主義」ではもはや地域社会はよくなっていきません。逆に「代表」たちは特権的な立場にいるのではなく、「市民の感覚」を失わない政治家で居続けなければならないということです。

議会や行政の透明性や公正性をどのように確保するかについても、市民の監視以外にはそれは実現しませんし、市民が声をあげなければ、容易に自治体は変わりません。ましてや、地域全体が公共事業に依存しているといわれるような環境におかれた自治体にとってはなおさらのことです。

 

著者紹介:西寺雅也氏

名古屋学院大学経済学部総合政策学科教授・山梨学院大大学院非常勤講師・前多治見市長。

平成24年3月まで、山梨学院大学教授として山梨を拠点に、市内にも市民講座の講師として度々通われ、この地への理解も深い。

ショップまちこぶー第4回味噌つくり体験教室

㈲まちづくり小淵沢のショップまちこぶ主催で、平成26年1月18・19の両日、「味噌つくり隊 – 味噌つくり体験教室」が開催されました。

今年は味噌つくりに加え、大豆から豆乳、そして豆腐作りも行われ、大豆をテーマに手づくりの貴重さを体験する機会になりました。

小淵沢町内外から多様な世代の皆さまにご参加いただき年々参加者も増えています。

今回は豆腐作りが大変好評で、味噌作りとは別に体験教室の企画を検討しています。

世代を超え、ものづくりの共感をとおして、参加者同士で会話に華が咲くところも、この体験教室の良さでもあります。

まちを学ぶシリーズ7 水原 康道(高福寺住職)ーこだわりの「小淵沢」の地名について(二)

小渕沢の地名の由来を小淵沢町の南端である富士見町の県堺・国界橋付近から長坂町境までに「加倉」「河倉」「鹿倉」の地名から考えてみる。その名称は違うが、その呼称は「カクラ」と言われ、意味は「狩倉(かりくら)」のことである。同一の地名が約五㎞程続くという長い地名である。「カクラ」は七里ヶ岩の崖状で、「大深沢川「小深沢川」など大小の沢で刻まれた地形で、釜無川に接している。

「カクラ」とは、狩猟をする場所を意味する。あるいは狩猟をする集落を意味し、「カクラ」と名前のつく村名もある。沢に刻まれた崖状の地形に「カクラ」の狩猟地名があるのは、その場所が狩猟する最適地(さいてきち)であったからである。勢子(せこ)が獣を沢に追い落とし、沢の出口に通り抜けない柵などを作って追い詰めれば容易に射止めることができる。こう考えると、「沢」の地形は最高の狩猟場となる。

このように考えるならば、「小渕」の語源を「コブチ」の狩猟に由来する地名として考えることができる。「コブチ」とは首打(コウベウチ)が変化した語と言われ、野鳥や獣の首を打ちはさんで捕える罠(わな)を意味する。「クブチ」(弶)の語も獣を捕らえる罠の意味がある。「オソ」という罠の言語があり、上笹尾地区に「御側(おっそば)」の小字名がある。

相模原市に「古淵(こぶち)」の地名があり、近くに「鹿沼台」「淵野辺」の地名が見られる。「淵」の字から水に関する地名と見るではなく、沼地に獣を追い込めると足を沼地に取られ、身動きできないところを射止める狩猟場としての「コブチ」であったのであろう。

ここでは、「沼」が狩場としての罠であり、同様に小渕の「沢」が「カクラ」という狩場としての罠の装置となっている。小淵沢の由来を、「コブチ」の沢、すなわち「狩猟場としての沢」の意味でとして、「小渕」と「沢」を一体に理解することができる。

諏訪大社では、酉の祭り(四月十五日)に鹿七十五頭、猪などを奉納する神事が行われていた。諏訪に近隣する小淵沢町も、その諏訪信仰の影響を受けたであろう。下笹尾地区の諏訪神社由緒に諏訪明神の御狩場として、篠の弓矢を諏訪大社に奉納する伝承ある。富士見町の立場川の「立場」は「タチバ」で、セコが追い出した獲物を射止める場所とも言われる。

白州町の教来石に由来する大磐石(だいばんじゃく)の上で、諏訪明神と蘭渓道隆禅師との問答の昔話があり、双方が鹿猪(しか)の肉を食した後、神・仏のどちらが成仏させる力があるかを競う話しである。

このように小淵沢の地名を狩猟地名と考えることで、諏訪信仰による狩猟文化などを通して地域全体の中で歴史・文化の足跡に改めて眼を向けることができる。

ひとことネット講座 ネットでまちづくりーメーリングリスト

電子メールの歴史は諸説ありますが1960年代から使われ始め、メーリングリスト(以後ML)においては1990年前後からで、その電子メールを複数の人に同時に配信する仕組みのことをいいます。

複数の人により協働で取り組むための同時発信ツールには、郵送やFAXなどを使って行われることが一般的でしたが、電子メールの即時性とインターネット事情の変化などにより、郵送やFAXで担ってきた同時発信を現在はMLが、中心になりつつあります。

そんなMLも一部はSNSに取って代わられる面もありますが、インターネットを始めるには電子メールを持つことでもあり携帯電話でも扱えるので、MLは今後も根強い同時発信ツールとして、使われ続けると考えることが出来ます。

ウイルスメールや迷惑メール、成りすましや個人情報の漏洩など、セキュリティにおいて一定の心得を必要としますが、明確なやり取りでの協働を必要とする地域づくりを補助してくれる、ネットツールの中心的存在です。