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山梨県美しい県土づくりー第3回推進大会参加報告

平成25年11月26日に富士吉田市のハイランドリゾートにおいて、第3回山梨県美しい県土づくり推進大会が開催され、弊社もボスターセッションにてこの瓦版について展示し、他の推進会議参加団体の皆様との交流に参加してきました。

一般県民の皆様の他、この推進会議参加の皆様(専門家18名、NPO法人、住民活動団体、公的団体・事業者、教育機関、行政関係、合計167団体)との交流は、県内他地域の取り組みを知ることができ、自分たちの取り組みにもご意見がいただける、年に一度の貴重な機会になっています。

県をあげての景観まちづくり推進は、近未来の山梨に潤いをもたらすと確信できるもので、ここでの交流から、一歩一歩、地域間のまちづくり連携が始まっています。

いいこと探訪7 エフエム八ヶ岳放送枠ー「北杜市議会だより」

北杜市議会議員の有志により、エフエム八ヶ岳のデイ・イン・ライフ火曜 生活なんでもQ&A (9時 11時 17時 19時)放送枠(45分間)で、議会報告が行われています。

3月6月9月12月の市議会定例会の各翌月に、議案及び代表質問と一般質問の説明から、トピックス的に特に重要と思われる議案についてなど、局のサポートスタッフの方を聴き手に、会派を跨いだ議員の方々との会談形式で、議会の様子が語られています。

持続可能な地域づくりには、市民の政治への関心は欠かすことの出来ないことであると、政治についてご寄稿をいただいている西寺雅也教授の文面にも度々取り上げられていますが、この放送は議会傍聴やCATV中継視聴とはまた違った、市民が政治に意識を持てる貴重な機会と言えそうです。(広報)

地方自治はおもしろい4-市民の感覚が地方自治の鍵

国や地方の政治における民主主義について、直接民主主義と間接民主主義といわれる二つがあります。私たち市民の政治への関わり方、「参加」をどのように実現するかを示すものです。自治体政治は私たちが選挙で選んだ二つの「代表」によって構成される機関によって、日常的には行われています。議会と長―行政がそれです。しかし、法律でも示されているように、自治体とのかかわり方はただ単に選挙の投票で終わりということではなく、直接私たちが行動し、参加するしくみが保障されています。市民の権利としてさまざまな手段を使うことができるのです。自治体政治には代表を選び、その代表に「信託」するという間接民主主義と直接私たちが参加する直接民主主義とが組み込まれた制度になっています。

私たちは選挙で選んだ「代表」に白紙委任をしたのではなく、その「代表」が私たちの意思に反したことを行えば、異議申立てすることもできれば、「代表」を取り換えることも可能です。市民側からいえば、「信託」した代表たちの行動や政治的なスタンスを厳しく監視する。それによって、「代表」は「代表」足り得ているといえます。

市民の政治的な活動があまりなく、議会や行政だけで政治が回っているといった環境にあれば、議員も長、職員は楽なもので、いわば「内輪」の議論で適当な議論で済まし、怠惰であっても、非難されることもありません。そこには緊張感は生まれません。しかし、市民の活動が盛んで、さまざまな問題が提起され、争点化している自治体ではそうはいきません。当然、情報公開や参加のしくみ、そして、説明責任が常に問われることとなり、政治は活性化します。自治体政治にかかわる人たちの間の関係も変わらざるを得ません。

私は経験から、「自治体政治をよくするのも、悪くするのも市民の問題である」ということを実感してきました。鋭い批判や行政のレベルを上回るような専門的な知見を突きつけられることによって、「代表」たちも職員も覚醒すると確信しています。市民と議論することをしないで閉じこもる議会や行政を変えていくことのできるのは、市民の力以外にはありません。これまでの「おまかせ民主主義」ではもはや地域社会はよくなっていきません。逆に「代表」たちは特権的な立場にいるのではなく、「市民の感覚」を失わない政治家で居続けなければならないということです。

議会や行政の透明性や公正性をどのように確保するかについても、市民の監視以外にはそれは実現しませんし、市民が声をあげなければ、容易に自治体は変わりません。ましてや、地域全体が公共事業に依存しているといわれるような環境におかれた自治体にとってはなおさらのことです。

 

著者紹介:西寺雅也氏

名古屋学院大学経済学部総合政策学科教授・山梨学院大大学院非常勤講師・前多治見市長。

平成24年3月まで、山梨学院大学教授として山梨を拠点に、市内にも市民講座の講師として度々通われ、この地への理解も深い。

ショップまちこぶー第4回味噌つくり体験教室

㈲まちづくり小淵沢のショップまちこぶ主催で、平成26年1月18・19の両日、「味噌つくり隊 – 味噌つくり体験教室」が開催されました。

今年は味噌つくりに加え、大豆から豆乳、そして豆腐作りも行われ、大豆をテーマに手づくりの貴重さを体験する機会になりました。

小淵沢町内外から多様な世代の皆さまにご参加いただき年々参加者も増えています。

今回は豆腐作りが大変好評で、味噌作りとは別に体験教室の企画を検討しています。

世代を超え、ものづくりの共感をとおして、参加者同士で会話に華が咲くところも、この体験教室の良さでもあります。

まちを学ぶシリーズ7 水原 康道(高福寺住職)ーこだわりの「小淵沢」の地名について(二)

小渕沢の地名の由来を小淵沢町の南端である富士見町の県堺・国界橋付近から長坂町境までに「加倉」「河倉」「鹿倉」の地名から考えてみる。その名称は違うが、その呼称は「カクラ」と言われ、意味は「狩倉(かりくら)」のことである。同一の地名が約五㎞程続くという長い地名である。「カクラ」は七里ヶ岩の崖状で、「大深沢川「小深沢川」など大小の沢で刻まれた地形で、釜無川に接している。

「カクラ」とは、狩猟をする場所を意味する。あるいは狩猟をする集落を意味し、「カクラ」と名前のつく村名もある。沢に刻まれた崖状の地形に「カクラ」の狩猟地名があるのは、その場所が狩猟する最適地(さいてきち)であったからである。勢子(せこ)が獣を沢に追い落とし、沢の出口に通り抜けない柵などを作って追い詰めれば容易に射止めることができる。こう考えると、「沢」の地形は最高の狩猟場となる。

このように考えるならば、「小渕」の語源を「コブチ」の狩猟に由来する地名として考えることができる。「コブチ」とは首打(コウベウチ)が変化した語と言われ、野鳥や獣の首を打ちはさんで捕える罠(わな)を意味する。「クブチ」(弶)の語も獣を捕らえる罠の意味がある。「オソ」という罠の言語があり、上笹尾地区に「御側(おっそば)」の小字名がある。

相模原市に「古淵(こぶち)」の地名があり、近くに「鹿沼台」「淵野辺」の地名が見られる。「淵」の字から水に関する地名と見るではなく、沼地に獣を追い込めると足を沼地に取られ、身動きできないところを射止める狩猟場としての「コブチ」であったのであろう。

ここでは、「沼」が狩場としての罠であり、同様に小渕の「沢」が「カクラ」という狩場としての罠の装置となっている。小淵沢の由来を、「コブチ」の沢、すなわち「狩猟場としての沢」の意味でとして、「小渕」と「沢」を一体に理解することができる。

諏訪大社では、酉の祭り(四月十五日)に鹿七十五頭、猪などを奉納する神事が行われていた。諏訪に近隣する小淵沢町も、その諏訪信仰の影響を受けたであろう。下笹尾地区の諏訪神社由緒に諏訪明神の御狩場として、篠の弓矢を諏訪大社に奉納する伝承ある。富士見町の立場川の「立場」は「タチバ」で、セコが追い出した獲物を射止める場所とも言われる。

白州町の教来石に由来する大磐石(だいばんじゃく)の上で、諏訪明神と蘭渓道隆禅師との問答の昔話があり、双方が鹿猪(しか)の肉を食した後、神・仏のどちらが成仏させる力があるかを競う話しである。

このように小淵沢の地名を狩猟地名と考えることで、諏訪信仰による狩猟文化などを通して地域全体の中で歴史・文化の足跡に改めて眼を向けることができる。

ひとことネット講座 ネットでまちづくりーメーリングリスト

電子メールの歴史は諸説ありますが1960年代から使われ始め、メーリングリスト(以後ML)においては1990年前後からで、その電子メールを複数の人に同時に配信する仕組みのことをいいます。

複数の人により協働で取り組むための同時発信ツールには、郵送やFAXなどを使って行われることが一般的でしたが、電子メールの即時性とインターネット事情の変化などにより、郵送やFAXで担ってきた同時発信を現在はMLが、中心になりつつあります。

そんなMLも一部はSNSに取って代わられる面もありますが、インターネットを始めるには電子メールを持つことでもあり携帯電話でも扱えるので、MLは今後も根強い同時発信ツールとして、使われ続けると考えることが出来ます。

ウイルスメールや迷惑メール、成りすましや個人情報の漏洩など、セキュリティにおいて一定の心得を必要としますが、明確なやり取りでの協働を必要とする地域づくりを補助してくれる、ネットツールの中心的存在です。

まちこぶ リレー・エッセイのスタートにあたり 安全安心の食品とまちづくり会社

平成18年1月(公)㈲まちづくり小淵沢と同年弊社直営のショップまちこぶが、小淵沢商店街に産声を発しました。想いは6年間に及ぶ「まちづくり議論」を住民、商工会、町の協働作業により、「まちづくり活性化計画案」をまとめ、その中の一事業がショップまちこぶです。生活の基本である、食の安全安心へのこだわりを柱に、地域住民や来訪者による情報交流交差点の拠点でもあるようにと、取り組んで来た生活ショップです。昨今、食に対する社会の現状は、生産、流通、消費の全体像の質を直視すると、もう一度立ち止まって見直す必要性を、改めて考えさせられる事態の連続です。住民生活のための理想のショップづくりには、更なる努力と工夫が必要と考えています。

まちづくり小淵沢は将来のビジョンを、道徳心の伴う地域に必要な経済活動の環境づくりを意識し、持続可能な循環型社会づくりを目指し、住民による住民のためのまちづくり、「まちづくりは人づくり」「一人はみんなのために、みんなは一人のために」を理念に、社内6部門の活用により、多岐に渡る活動が地域貢献になり、まちづくりの成果として結びつくものと考えています。市民のためのまちづくり会社であり、自立と自律をまず意識し、市民のみなさんと共に、運営経営する使命を背負っている会社なのです。老若男女、市民が希望を持てる良質なまちづくりは、市民一人一人の前向きな参加が、基本的に必要であると願い考えています。

国、地方自治体、住民という各サイドの取り組み、連携を意識しつつ、地域が一体となるための中間支援組織としての立場を、国より与えられています。将来に向けて、しがらみ社会から絆社会へ等、多様な市民のコミュニケーションづくりに、より一体感のあるまちになるよう、取り組んでまいります。

まちこぶ 代表 小林伸一

※(公)とは資本のあり方からも、住民主導で行政や公的団体との協働組織であることを、表現するものです。

 

リレー・エッセイ

この地域で、仕事をしている方々が、どんな思いでどんなことに取り組んでいるのか、綴っていただくものです。それを書くことで、読むことで、地域の相互理解を目的としています。

NPOまちづくり協会主催ー第8回全国タウンマネジメント会議

10月31日、ある疑問を解消したくこの会議に参加した。

住民主導の高松商店街代表、他方行政主導の富山市長、立場は異なるが両者が認める共通した考え方を、いくつかお知らせしたい。

・前例主義に拘らない民間主導

・観光客を増やす取組と同時に居住者を増やす取組を戦略的に進める

・全市民のために本気で取組んでいく覚悟の必要がある

・知恵手法試行錯誤を行い続ける

・船のこぎ手は住民、舵取りも住民、行政は後方支援のつながりを作る

ある疑問については、そもそも住民主導の活動環境は、ボランティアのみでは継続できないということ。自ら自立(経済環境をつくる)するため、福祉サービス事業を興し経営する。最終的にまちづくりは土地の活かし方も重要との解答であった。

日本の現状を踏まえ、地域によっては成功や希望の持てるまちづくりをしている事例が幾つもある。「(公)㈲まちこぶ」も市民と共に果敢なチャレンジをしていこうと考えている。(まちこぶ・代表)

いいこと探訪6 北杜市郷土資料館 講師・水原康道氏ーふるさと民族塾

水原康道氏が講師の北杜市郷土資料館にて開かれているこの講座、~孫に語り伝える地域の暮らし~を副題とし、本年8月から毎月1回8回に渡り開催されています。

一般教養としての民俗学をベースに、北杜市及び山梨県に関する民族事例を紹介しつつ、各テーマ(盆行事・境界・日本人の自然観・日本人の世界観・正月行事・人生の通過儀礼・暦と暮らし)が身近に感じられるように分かりやすく、取り上げられています。

第3回目までの参加者の感想からは、「普段何気なく感じていたことの根拠や、それらの成り立ちに触れ、これからの自らの行動につなげたい。」といった様子が伺うことができ、今までの自分を考えさせてくれる、講座の内容であるといえそうです。

生涯学習の講座といえば、お仕事を務め上げた先輩方の受講が多いと聞きますが、昔は代々語り継がれていたこの様な内容は、私のような子育て世代こそが、いま身を持って吸収することが求められ、次世代のためにも、とても大切な位置づけの講座であると感じます。

講座も残り4回ですが、定員を超える参加応募に、来年度も開催したいと資料館では考えているそうです。(広報)

視察研修記ー木曽路(奈良井宿・木曽福島)

10月3日に開催された、八ヶ岳南麓風景街道の視察研修は、長野県にある風景街道「こころのふるさと,木曽路,中山道」の中の、奈良井区文化振興委員会と株式会社まちづくり木曽福島に見学と会談をお願いし、まちこぶからも4名が参加してきました。

行政区の奈良井とまちづくり会社の木曽福島、全く要素は違う研修となりましたが、どちらからも取り組みのヒントを頂きました。

まちづくり会社の運営に関わっていて、他のまちづくり組織運営は、状況は違うものの大変興味深いもので、先方から提示されこちらで選択したテーマ「町づくり会社の財源確保と課題」「住民参加型のまちづくり実現への取り組み」「観光協会との事務連携で得られたメリット」の他、自分たちの組織と照らし合わせ、まちこぶから参加した各人が、それぞれの担当部門を中心に、多くの質問をぶつけていました。

この視察には、商工会と観光協会からも参加いただき、まちづくりにおける連携のヒントを、共有できた貴重な一日となりました。